ミャンマー旅行記 民主化前のミャンマー旅行事情

ミャンマーはかつてビルマと呼ばれた国です。

最近民主化され、今後は経済的な成長も見込めると注目されている国です。

Myanmar

ですが、私がミャンマーにバックパッカー旅行したのは1998年のこと。
現在とは全いました。

ミャンマーは長期にわたり軍事政権が国を治めており、反対派を抑圧していました。
私が旅行した当時は、アウンサン・スーチー女史は自宅軟禁されていました。
また、アメリカは経済制裁を行っていました。

そう聞くと「何でそんな国に旅行したの?」と思われるかもしれませんが、実は当時のミャンマーは旅行者にとってはとても魅力的な国でした。
そんな当時のミャンマーについて書いていきたいと思います。

ミャンマーの場所

ミャンマーは東南アジアの一国です。
インド、バングラデシュ、タイ、ラオス、中国と国境を接しています。

なお、当時ミャンマーとタイの国境は封鎖されていました。
旅行者はタイから陸路でミャンマーに入ることはできなかったのです。

余談ですが、猿岩石がテレビ番組の企画でユーラシア大陸横断ヒッチハイク旅行を下のは社会現象となりました。しかし、ミャンマーに陸路で入れるわけないというのは、当時のバックパッカーの中では常識だったので、あれは「やらせ」だとよく言ってたものです。

現在はタイから陸路でミャンマーに入ることも可能になったようです。

私が旅行した当時は陸路ではいれなかったので、タイのバンコクからミャンマーの当時の首都ヤンゴンに飛行機で入りました。
※現在はネピドーが首都となっています。

バンコクからヤンゴンまでは飛行機で、わずか1時間ほどです。

ミャンマー入国 ヤンゴンに到着

ヤンゴンはミャンマー第1の都市です。
そのヤンゴンの空港もとても小さい空港でした。

飛行機を降りるとターミナルまではバスで移動するのですが、そのバスは日本のバスの中古車でした。
自動扉、入口、出口など日本語が書かれているバスに乗るのはけっこう驚きでした。

当時の強制両替

当時、入国審査を終えた後に、待ち受ける関門がありました。
それは強制両替です。

強制両替とは、当時のミャンマー政府がが外貨を稼ぐ手段として設けた制度です。
外国人旅行者に300ドルを強制的にミャンマーの兌換紙幣に変えさせるのです。
そしてその兌換紙幣は再両替禁止。
つまり、入国した以上300ドルは絶対使えという制度だったわけです。
※いちおう闇両替でレートは悪いなりにも再両替はできましたが。

一般的な日本人からすると、海外旅行するのであれば300ドル=3万円程度は使うのは当たり前と感じるかもしれません。

しかし、バックパッカーにとってはとても高い金額だったのです。

当時のミャンマーの物価

当時のミャンマーの宿は1泊3ドルで、シャワー朝食付きに泊まることもできました。
食事も1食1ドルもかからなかったのです。

バックパッカーにとっては、1日数ドルで生活できる環境であり、旅行のため観光料金や移動費用を考えても1ヶ月で300ドルは高すぎるだろうという感覚でした。

そんな中、私はミャンマーで3週間滞在して300ドル使うという、豪遊?旅行にしてやるという意気込みで300ドルを両替しました。
まあ、今思うとどうでもいいような感じですが、当時のバックパッカーの中ではけっこう思い切ったほうだったと思います。その思い切った兌換紙幣の使い方は別途お伝えします。

微妙なファーストフード店やお店たち

当時のミャンマーはアメリカとは断絶していました。
そのためアメリカ資本の企業は入っていませんでした。

ですので、マクドナルドやケンタッキー・フライド・チキンなどのアメリカ資本のふぁーすフード店などはなかったのです。

ですが、ミャンマー人にとってもハンバーガーなどのファーストフードは魅力的だったのです。なので、パッチモンのファーストフード店が多くありました。
「マックバーガー」「トーキョーフライドチキン」など、なかなか笑えるようなファーストフード店がおもしろかったです。

民主化前だからこそ体験できたこと

このように書いてきました、民主化前、軍事政権下のミャンマーは非常に魅力的だったのも事実です。

おそらく現在よりもミャンマーの人々は素朴だったのだろうと思います。当時、「ミャンマーは人がいい」「人が優しい」ということでバックパッカーに人気だったのです。
民主化され、資本主義が入ったことにより、人の心も多少は「豊かさ」というか「金」にシフトして行くのだと思います。

とはいえ、私は資本主義、民主主義が悪いというわけではありません。
話部外者である外国人旅行者の勝手な目で判断するものではありません。

ミャンマーの人々にとっては統制されている社会よりも、自由が手に入ることの方が大切ですし、経済的な発展も重要です。

現在、民主化が進んでいることはとてもいいことだと思います。
とはいえ、私自身としては民主化前の軍事政権下のミャンマーを経験できたことは、自分にとっては貴重な体験だったと感じています。

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