アルバニア共和国は日本人にはあまりなじみはないと思います。
実際私もヨーロッパに入りバックパッカー仲間に聞くまで、国の存在すら知りませんでした。
でも、バックパッカー仲間から、観光スポットはないけどとても人がいい国とすすめられ訪れました。
結果として、50ヶ国以上訪れた中でも好きな国のうちの一つとなりました。
ヨーロッパの中では経済的に最も貧しい国です。
かつては社会主義国であり鎖国状態にありました。
1990年から徐々に開放路線を取り、ようやく鎖国状態を解きました。
しかし、市場主義経済や金融の古都を知らない国民の半分がネズミ講にひっかかる、という信じられないことが起こり、アルバニア経済は破綻しました。
そして、暴動がおこりました。
このような経緯でアルバニアはヨーロッパ最貧国になっています。
ただ、わたしがおとずれた2002年当時は治安は安定していました。
また、素朴な人たちが多くて、人は明るくフレンドリーでとても楽しい滞在となりました。
アルバニア共和国の場所
アルバニア共和国は、東ヨーロッパのバルカン半島南西部に位置しアドリア海に面した国です。
北はモンテネグロ、東はマケドニア共和国とコソボ、南はギリシャと国境を接しています。
私は隣国のマケドニアからマケドニア軍の装甲車に乗せてもらいアルバニアとの国境まで行きました。
⇒マケドニア軍装甲車に乗ったいきさつはこちら
アルバニア入国
無事、マケドニアを出国し、アルバニア川までの国境までは1kmほど歩きます。
オフリド湖を右に眺めながら歩いていると、アルバニア国境の看板がありました。
この看板からアルバニア領となるわけですが、途端に道路の舗装が悪くなりました。
しばらく歩きアルバニア側のチェックポイントの小屋がありました。
小屋に近づくとみんながテレビの前で盛り上がってました。
当時2002年日韓ワールドカップの真っ最中で、ちょうど韓国-スペイン戦をやっていたのです。
役人も含めてみんながテレビを見てました。
そして、PK戦の末、韓国が勝つという番狂わせが起こった瞬間でした。
みんな悔しそうにしてたので、スペインを応援してたのでしょうね。
そんなときに東洋人の私が入国審査に来たものですから、「コリア!!」と声をかけられました。
タイミング悪いなと思いましたが、「日本人だ」と答えると笑顔で入国審査は無事終わりました。
首都ティラナへ
アルバニア共和国の首都はティラナです。
入国後、首都ティラナを目指しました。
ティラナに行くために、まずは国境から10kmほどのところにあるポグラデチという町までタクシーで移動しました。
バックパッカーだった時代はタクシーはあまり乗らなかったのですが、他の移動手段がなさそうだったのでしょうがないと、4ドルでポグラデチまで行きました。
ポグラデチのまちは、マケドニアのオフリドと同様、オフリド湖を臨む小リゾート地という感じでした。
ポグラデチで現地通貨に両替した後、ティラナに向かうバスを探しました。
その辺にいるおじさんに聞くと「ここでまってろ」と言い、椅子まで出してくれました。
感謝して椅子に座っていると、バスがやってきました。
するとおじさんがそのバスを止めて、乗ることができました。
入国後しょっぱなからいい人に会えて、アルバニアの印象はとても良かったです。
ティラナへの道中
バスはひたすら山を越えていきました。
バスから見る風景は、緑も多くきれいでした。
ただ、未舗装状態のところも多くあり、土砂崩れが起こってもおかしくなさそうな個所もかありました。
また、道端には廃材や段ボールで作られた露店なんかもあり、とてもヨーロッパとは思えないような光景でした。
ちょっとネパールを思い出すような光景でした。
そのようなヨーロッパらしからぬ光景を眺め、3時間ほどで首都ティラナに到着しました。
首都ティラナの町中
ティラナは首都とはいえ、町は発展しているとはいえず田舎町という感じでした。
町中の道路もところどころ未舗装だったりしました。
10ドルほどの安宿を確保し、その後町中をぶらぶらしました。
正直、町中は取り立てて見どころはありません。
そんな街を歩いていると、ところどころで「コリア!!」と声をかけられました。
この日はそう声をかけられるのも仕方ないでしょう。
そして道端で飲んでる酔っ払いのおっさんたちにも声をかけられました。
「コリア!!」
「ノー、ジャパン!!」
と答えると、「一緒に飲め」と誘ってくれました。
英語もほとんどしゃべれない人たちだったのですが、ビールをおごってくれました。
コミュニケーションがどれほど取れたのかは不明ですが、気のいいおっさんたちでした。
2本ほど飲ませてもらい、いい感じになりました。
アルバニア1日目で、いろいろといい人たちに会うことができました。
バックパッカー仲間から聞いていた、「アルバニアは人がいい」という言葉を実感した1日でした。
見どころ、観光地はないのですが、旅の醍醐味は人との出会いです。
私はアルバニアがとても好きです。